Somewhere in the Arctic

北欧在住。家の窓からオーロラが見える、雪深い北極圏近辺でひっそり暮らしています

会計職業専門学校 in Sweden

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こんにちは!
 
現在、北欧、スウェーデンで、会計に携わる仕事をしているマリコです。
 
 
さて、日本では全く考えてもいなかった職業に就くことになった私。
新しい分野の仕事を考えるようになって、再び学生になることを決意しました。
 
会計士になろうと思った経緯はこちらの記事でどうぞ。

 

arcticmaricorima.hatenablog.com

 

現在会計職業専門学校を出て、在学中に行ったインターンシップ、アルバイト、そして現在フルタイムで働いている期間をいれて3年半が経ちました。
 
職業専門学校在学中は、学校自体の経営問題などがあり、カリキュラムに色々変更などがあり、問題もいろいろありましたが、今思うのは、行って本当に良かったと思います。
 
今回は私が通った会計職業専門学校のことについて書きたいと思います。
 

 

 

 

Yrkeshögskolan(職業専門学校)とは。

スウェーデンにはYrkeshögskolanという職業に特化した専門学校が国内の至るところにあります。分野は多岐にわたるようで、私は会計を選択しましたが、ITや建築、メディア、環境、教育など、幅広い分野に分かれています。職業専門学校が管理しているホームページの情報によると、スウェーデン国内で現在525のコースが開講されているようです。

学校のカリキュラムを決める際に、その業界に関わる企業の人に学校の経営メンバーに加わってもらい、現在、その業界で、どのような知識が必要とされているかなどを話し合った上で、カリキュラムが組まれる為、卒業と同時にすぐに実践に移せることを目的としてプログラムを作られています。
 
 
主な特徴としては、
  • たいていの職業専門学校は学費が無料。(一部の学校は例外がある)
  • カリキュラムの中に企業でインターンシップに参加する必要がある。
  • 授業は私立の教育学校、市、国、そして大学からの講師によって行われる。
  • 教育の内容は、国の機関が定めた教育基準に満たすもののみを職業専門学校とみなす。
  • 卒業と同時にその教育を活かした仕事に就けることを目標とする。


 こちらのHPを参考に書きました。

Om yrkeshögskolan - Yrkeshögskolan

主な特徴の詳しい内容について一つずつ解説していきたいと思います。
 
 

主な特徴の詳しい内容について。

  • たいていの職業専門学校は学費が無料
    (スウェーデンで、ビザがあり、籍を置いている人のみが無料です。)

    私の通った学校も学費は無料でした。
    スウェーデンの大学や専門学校は、授業期間中は課題も多く、現地の学生でも、常に勉強をしていないとなかなか追い付いていけないほど、授業の内容がぎっしり詰まっています。(もちろん学校やコースによっても違いはあると思います。)
    そのため学費は無料でも、生活費のために学生ローンを借りる学生も沢山います。
    またローンとは別に、学生補助も必要と希望を出せば、毎月頂くことも可能です。
    学生補助は返金が必要ない分、色々と必要とされる規定を満たしている必要があります。

    私は学生ローンは借りず、学生補助だけをもらう手続きをしました。

    補助の金額もどれぐらいの授業を取るかで金額が異なってきます。


    例えば、最低3週間以上は週に20時間の授業を受けないといけないなど、色々と条件があり、取るコースの割合によって、もらえる補助金額も変わってきます。

私の場合はフルタイムの学生(週40時間授業、課題をする時間を最低限とする)という規定を満たしている学生で、36000円ほどの補助が毎月出ました。

授業で必要とする教科書などは自分で用意する必要があるため、私は頂いていた補助を殆ど教科書代に使いました。
教科書によっては本当に少ししか使わないにも関わらず、一冊6,7千円するような本を何冊も必要とする授業もいくつかあったので、その際は図書館で本に空きがあれば、代わりに借りたりすることで、本代を節約することもありました。


  • カリキュラムの一貫でインターンシップに参加する必要がある。

    これは、学校やコースによって異なるようですが、私は2年間在学中の中で10週間の企業でのインターンシップが2回ありました。私の所属していた学校は、インターンシップ場所に関しては斡旋は全くしてくれなかったため、自分で探す必要がありました。
    これが本当に憂鬱だった・・

    それぞれのインターンシップの期間の間に学んだことからテーマを一つ決めて、レポート、そしてプレゼンテーションを行う必要があり、インターンシップ期間は、平日8時から17時まで企業で仕事をしたあと、またレポートを書く必要があったため、慣れない環境に加えて、一日中、スウェーデン語で話しながら、仕事をし、更に家に帰って、レポート、またその時は週末はアルバイトもしていたので、私にとってははかなり重圧の高い20週間となりました。
 
 
  • 授業は私立の教育学校、市、国、そして大学からの講師によって行われる。

    講師は授業に沿った、適した人を探すように学校は勤めている印象は受けましたが、なんせ北の方にある小さな町の学校なので、その授業に適した講師の人が見つからないというハプニングもありました。

    一番今の仕事に繋がっている、会計の基本の知識などは、幸運なことに、実際大学で会計、経済学を教えている教授の方々、また会計事務所を経営されている、実際に実務を行われている方が講師に来てくれたことは、本当に役立ちました。

    逆に、「えっ、どうしてこの人がこの授業を教えているの?」みたいな講師の方が来られたこともあり、その際は、クラスメートの大ブーイングで、2回目からその講師は来なくなりました(笑)(そのカリキュラムに合った講師の方ではなく、明らかに学校側の採用ミスだったように思います。)
    そういうところは、クラスメートは本当に、「わからない人が教えても時間の無駄!」と学校の関係者にすぐに報告したため、学校側も代わりの講師が見つかるまでに少し時間は掛かりましたが、カリキュラムに見合った授業を最終的に受けることが出来てよかったです。
 
 
  • 教育の内容は、国の機関が定めた教育基準に満たすもののみを職業専門学校とみなす。

    授業の内容は、国の教育機関が基準に満たしているかを判断された上で、開講となります。
    ですので、卒業したと同時に、課程をもらうことが出来、就職探しに当たっても履歴書に書くことも出来、
    プラス面となります。
    こちらの企業は、一から全部教えてくれるところは本当に、特に地方で探すことは難しく、すぐに仕事を実践できることを求めている企業が多いように私は思います。
    逆に経験を積みたかったら無給で何ヶ月か経験を積み、それから正規採用の話が出るといった感じ。



  • 卒業と同時にその教育を活かした仕事に就けることを目標とする。

    これは先ほど書いたことと少し重複しますが、仕事に就けることを目標としてはいるものの、まずはインターンシップからという企業が多いように思います。もしくは大きな会社であれば、卒業した学生を対象として探しているところもありますが、私が住んでいるような地方の中小企業が多い場所だと、経験や知識のない人に人件費を使う余裕が無いため、まずは、無給のインターンシップから、そしてうちで働いてもらえそうと、インターンシップを通してわかれば採用という経緯が多いように思います。特別コネなどが無い限り、どの学生もこのような道を通って、仕事を得てる人が私の周りにも多いように思います。
 
 
今回はスウェーデンで通った職業専門学校の特徴についてまとめてみました。
会計専門学校の詳しいカリキュラムについては、また別の記事にしたいと思います。
 
読んで頂き有難うございました。