Somewhere in the Arctic

北欧在住。家の窓からオーロラが見える、雪深い北極圏近辺でひっそり暮らしています

燃え尽き症候群になった私 -休職期間の過ごし方

前回の記事で、私が燃え尽き症候群になるまでの過程を書きました。

 

arcticmaricorima.hatenablog.com

 

今回は休職期間についてのことを書き残しておきたいと思います。 

 

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リハビリコーディネーターとの面談から休職の診断まで

 

スウェーデンでは、まず電話をして予約を取らなくては病院に行くことが出来ません。

またその電話も、朝一番に電話をしなくては、その週に予約が取れないこともあるため、病院に行くにも簡単に予約が取れないこともしばしば。

 

朝一番に自動ガイダンスに従って電話をし、折り返しを待ちます。

看護師の方と話しをし、彼女の説明によると、お医者さんに診断をしてもらう前に、リハビリコーディネーターという職種の人に会うことが必要でした。

コーディネーターとの面談に1週間待つ必要がありました。

 

彼女とのカウンセリングは、患者が実際に休職する必要かを判断してもらうためのものです。

彼女との面談では、仕事に関していくつかのことを聞かれました。

時には、その時の精神状態では辛い質問などもされ、動悸や息切れ、涙が出てきたりしましたが、その状態を診て、彼女は次にお医者さんのと予約を取ってくれました。

 

その数日後にお医者さんと面談し、まずは1ヶ月の休職が必要と診断書を書かれました。

休職に必要な診断書は、自分へのコピーを一枚。そして電子送信で自動的に、国の社会保険庁へ診断書が送られます。傷病手当の手続きなどに必要になるからです。

自分で、役所に書類を送らなくていいということは、とても便利で助かりました。

 

 

心療内科でのカウンセリング

 

休職するにあたって、会社の上司にカウンセリングを薦められました。

もう心身共に最後はぼろぼろで、先のことなど何も考えられない私に、上司は、

「これは職場で足を折って休職することと一緒。だからただ良くなることを考えて休めばいい。仕事のことは心配しないで」と言ってくれたことがとても嬉しかったです。

良くなるのであればいいなという思いで3回カウンセリングを受けました。

 

カウンセラーの方はとても物腰の柔らかい人で、カウンセリングをしていただいていてもとても話しやすく、ほっとしたことを覚えています。

エネルギーレベルの図を、目の前にあった紙に書いて説明してくれました。

 

ネットで似たような図があったので、こちらからお借りしました。

症状に関して、そして回復期間に関してもとても為になる記事でした。

HSPと燃え尽き症候群(バーンアウト) ~回復期間に感性を取り戻そう!~ | 敏感なHSP・エンパスの相談室

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カウンセラーの方もこのグラフと同じような線を描かれ、私はこの図のように当時退職はせず、まだ会社での席を残したまま休職としていただきましたが、このグラフの”退職後”から”休職3~6ヶ月”の位置に、あなたの状態はあると説明してくれました。つまりパワーがマイナス100ということです。

普段の生活もままならない状態でした。

まずは普段の生活を行えるよう回復していくために、このエネルギーレベルを0に持ってくることが大事だといわれました。

 

そのためには、ゆっくり休んで戻していく必要があること。あせらないこと。

一つ一つの行いにも、毎回休みを挟むことが必要なこと、自分の身体の声を常に聞くことなどを改めて、カウンセラーの方から言葉にしてゆっくり説明をしてもらうことで、気持ち的に前向きになれたことを覚えています。

 

 

休職期間の過ごし方

病院から薬を処方してもらっていたこともあり、人間ってこんなに眠れるのかと思うぐらい休職して数週間は一日の殆どを寝てすごしていました。

起きているときは、何をするにも休憩を挟む必要がありました。

カウンセラーの方もそれは当たり前のことだから、無理せず頻繁に休憩を取ってねといわれていたので、こういうものなんだと事前に理解することが出来てほっとしたのを覚えています。

朝ごはんを食べて休憩。掃除をして休憩。散歩に行って休憩。病院に行って帰ってきたら休憩。

自分でもビックリするぐらい小さなことの間でも休憩が必要で、そんな小さなことでも休まないと出来ないのと思われるかもしれませんが、実際に必要でした。

ですが、休職し始めた頃と比べると出来ることが日が経つことに少しずつ増えてきました。そして出来る時間が少しずつ長くなってきました。

お医者さんには更に2ヶ月休職する必要があると診断されました。

 

 

日本への帰国

休職期間に日本に3週間帰国しました。

お医者さんには了承をもらっていたため、長時間フライトで無理が出ないように、余裕をもったフライトを予約し、無事に日本に帰ることが出来ました。

この3週間は、いつも日本に帰国するときとは違い、あまり予定はつめず、無理をしないように過ごしました。

間に休むことはいつも以上に必要でしたが、仕事のことを考えなくてもいい全く違った環境に身を置いたことから、この3週間で気持ち的にとても元気になったように思います。

家族や友人と会ったり、美味しいものを食べたり、綺麗な花や緑を見たり、感性を少しずつ取り戻せた滞在になったと思います。

 

日本から帰国後のカウンセリング

 日本からスウェーデンへ戻ってきた後にリハビリコーディネーターの人と再度面談が必要でした。

彼女達の仕事は出来るだけ、こういった形で休職してしまった人たちをまた社会に戻るためのサポートをするという役割があるのだと思います。

実際に心療医師が書いている本やコラムなどを読むと、会社側はまだ元気でないなら、仕事に戻らずに休んでいた方がいいのではないかと言う考えを持つ人が多いようですが、実際は、ずっと家にいるよりも、少しでも仕事に戻って「リハビリ」をした方が回復は早いとのことでした。

 

もちろん、それには会社側の協力が必要です。

コーディネーターの方が私の上司に電話をし、3人で面談する日が決められました。

 

 

会社の上司、コーディネーターとの面談

 当時は、電話をすることが苦痛だったため、コーディネーターの方に上司とのアポイントを取ってもらいました。

面談するまえに、まずは25%勤務(週10時間)からスタートしてみようと言う提案、また私がその毎日の2時間の間で、自分の負荷をあまりかけずにどんな仕事が出来るかを考えてきて欲しいとコーディネーターの方との2人での面談の時に言われました。

 

実際の面談は、まずコーディネーターの方が私が掛かった病気についてを上司に説明してくれました。

色々な大きな音に敏感なこと、また休憩が頻繁に必要なこと、そして週10時間のスタートもルティーンを戻していくためのもので、毎日月曜から金曜で少しずつ働くことが大事であって、週数回にこの10時間を分けて働くのではない体制が会社で作れるかなどを話してくれました。

 

上司は、あまり詳しい業務内容は把握してなかったので、今会計を担当している私の同僚と確認する必要があるけれども、出来るだけ段取りが出来るようにすると返答して面談を終えました。

 

そして休職して3ヶ月後、再び週10時間という短時間勤務で会社に復帰することになりました。

 

 

次回は、復帰後の会社でのリハビリ期間、そして転職までの道のりを書いていきたいと思います。

 

ここまで読んで頂き有難うございました。

 

 

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