Somewhere in the Arctic

北欧在住。家の窓からオーロラが見える、雪深い北極圏近辺でひっそり暮らしています

確定申告の時期がやってきました in Sweden

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「さあ、確定申告の時期ですよ!」
 
という冊子と一緒に、毎年3月中旬ごろから4月中旬の間に掛けて、税務署から確定申告の紙が送られてきます。
この紙が送られてきた人々は、毎年5月2日までに確定申告を終わらせる必要があります。
 
ちょうど今が申告時期なので、タイムリーに記事にしてみようと思います。
今回は、スウェーデンの確定申告の基本的な内容をまとめてみました。
 
 
 
1. 申告対象期間は?
申告対象期間は、去年一年間の収入に対して。
つまり今回ですと、2017年1月から12月までが申告対象です。
 
 
 

2. 誰が申告する必要があるの?

申告の紙が送られてきた人、全てが対象です。
スウェーデンでは基本、どこかの企業に属していると、申告の内容は属している会社の経理担当がやってくれると思いますが、最終的に税務署へ申請された情報が正しいかを確認して、承認して、税務署へ申告する手続きは各個人でやる必要があります。
これを忘れると申告漏れとなり、約16000円の延滞料金が加算されていきます。また3ヶ月経っても申請していないと、更に同じ料金の延滞料が加算されていきます。
 
個人事業主、また株の売買、家の売った、不動産を所有しているという人は、必要な情報を更に入力して、申請する必要があります。投資信託に関しては、各自での申告を簡単にする為に、決められた内容に従って、投資銀行先が申請してくれます。
 
雇用されている人も、合わせて確認する必要があるのが、特別な控除が受けられる場合などです。
この控除のカテゴリーも色々な規則に基づいて、またそれに該当していることで控除されるため、少しでも払う税金を減らしたいと思う人は、確認が必要になります。
 
 
 

3. 申告方法は?

 
この申告手段として、SMS(携帯電話のショートメッセージ)、電話(音声ガイダンスにしたがって)、Eサービス、紙と4つの手段があります。
 
税務署が一番今後100%を目標に推進していきたい方法が、3つ目に書いたEサービスと略される、オンライン上での申請方法です。
(最新の会計情報をアップデートするために、税務署のセミナーに参加したりしますが、毎回、紙での申請を早くなくしていきたいとマインドコントロールされているかのように何度も言われます(笑))
 
こちらの申請方法には、"Mobil-Bank ID"というスマートフォンを持っている人であれば、使ってない人はいないであろうといわれるぐらい主流な、アプリを経由して自分の申告を承認することができます。
 
このMobil-Bank ID、自分の日本で言われるマイナンバーと携帯番号と紐づいていて、銀行、税務署、その他色々な申請を、このアプリを通して自分を認証することが出来ちゃう、便利なシステムです。
便利な分、全てが紐づいているので、管理もしっかりする必要があります。
(最近は、このMobil-bank IDを使うように誘導されて、銀行員になりすました電話で、お金を抜き取られるという犯罪が増えているということで、ニュースになっていました。)
 
企業に属して働いている人は、事前に申告されている内容が紙、オンライン上のフォームに書かれていますので、相違が無いかを確認し、サインをすることで、また今年の申告は完了となります。
ですが、この申告されている内容、やはり自分で確認することは、大事だと思います。
 
 
 

4.  申告後、どうなるの?

そして、企業に属している人は、毎月、給料が支払われる時に、その給料金額に基づいた、“予測の税金”を支払っているのですが、これが、その他必要な申告情報とあわせて、確定申告が終了した後に、最終的にどれぐらいの税金を納める必要があるのかを確定申告に基づいて出し、昨年の税金を多く払いすぎていた人には、夏ごろに多く払いすぎていた分の税金の返金を、また少なく払っていた人には、改めて払う必要のある金額の請求が来ます。
 
 
 
この夏の税金の返却を、ボーナスのように考えている人も沢山いるように思います。
(スウェーデンでは、あまりボーナス体制を設けている企業は少ないように思います。私が働いてきた会社、担当してきた企業などでボーナスを支給している会社はありませんでした。)
 
また、最近では、早く申請すると、早く税金を返却するよーみたいな行いも始まりました。
 
毎月払う税金を多めに払うよう、会社の経理担当にお願いし、この申告後、戻ってくる税金が、ちょうど夏ごろになるので、これで夏休みの資金として使うという話をよく耳にします。またこれをマーケティング方法と企業側も「戻ってきた税金で、これを買うとき!」みたいな広告も見かけます。
 
でも、結局はボーナスというよりは、本来払う必要のなかった税金を多めに払い、それが返ってきたので、自分のお金だったわけですが(笑)、何か、予期していなかったお金が入ってくるのが嬉しいと思う人は沢山いるようです。
 
 
以上、スウェーデンの確定申告の基本的な情報をまとめてみました。