Somewhere in the Arctic

北欧在住。家の窓からオーロラが見える、雪深い北極圏近辺でひっそり暮らしています

スウェーデンで転職。1カ月目の心境 

スウェーデンで3回目の転職

2022年の振り返りの記事に2023年の新しい挑戦として書いていましたが、4月に転職しました。
スウェーデンでかれこれ会計業界に自分のキャリアを移行してからの転職は3回目になりますが、3回目の転職であっても過去を振り返ると毎回がむしゃらな感じだったこと以外、ちゃんと思い出せない。でもその度に転職したころは色々思うことがあり、今回もそんな心にあるもやもやとした気持ちが上手く表現できない日々が続いているので、後程読み返せるように、今回はここに書いて残しておけたらなと思います。

私はスウェーデンに移住して、仕事を見つける難しさを身をもって経験し、日本でやっていた仕事の経験からでは、今住んでいる小さな町では仕事がなく、キャリア転換をしようと改めて全く違った業界、職種へ方向転換したのが、スウェーデンに移住してから3年後。そこから会計の職業専門学校に行き、インターンシップやいくつかの会社勤めを経験して、今回がこの会計業界で4社目となります。

 

移住3年目で学生になった時の思いを読み返してみました。

今でもまだまだ語学力不足ってよく感じてるなって読み返して思ったり。ここに住んでいる限り永遠の課題な気がする・・

arcticmaricorima.hatenablog.com

そして、私の転機について考えたこの記事。
今回もふとしたことがきっかけで転職に至ったわけですが、その中でも一番強かった思いで決め手となったのが、"慣れた当たり前の環境から、当たり前でない環境に変えていくことで、新しいものを吸収したい"という思い。それが出来る転職先と思って転職を決めました。

これはこの記事に書いた通り、今でもぶれてないように思います。

arcticmaricorima.hatenablog.com

 

転職後の積み重なる小さなストレス

といっても、当たり前でない環境で1カ月が経ち、疲れ果てています(笑)
新しいものを吸収しているという実感はもちろんありますが、自己肯定感が大きな振れ幅で揺れ動き、下がり、げっそりとして家に帰ってくる日が続いています。
それは新しい職場だからこそありうる小さな心配や問題が積み重なってストレスになっているんだなと考えを整理してみて改めて思いました。

新しい情報が沢山流れ込んでくることで頭の中で整理がつかずパンク状態だし、必要なものがどこにあるかわからない、スウェーデンでよくあるコーヒーブレイクはこの会社ではいつ取るの?コーヒーはどこ~?とか、なんでも聞いてねって言ってもらえても、正直何でも聞いていいわけではなくて、まずは会社のイントラネットに書いてないかなって調べてからとか、どうやって聞こうって文章を頭の中で組み立てたりとか、社員の人が前の会社に比べて沢山いて、前の会社だったらみんなに挨拶していたけど、数日してここではそういう感じじゃないと気づきどういう風に振舞おうと悩んだりとか、お昼ご飯のスケジュールが前の会社より大分早いし、なんかグループになって食べたりしているけど、どこに座ればとか、最後になると警備アラームをかけないといけないみたいだけどするのが怖くて最後にならないようソワソワしてる・・・とかとか。
そんなの~!って何年か働いていて読み返したら、こんなことを書いている自分に思うのかもしれないけど、それが今は私の毎日の小さなストレスで、一つ一つ色々頭の中で考えて精神を削られて、悩んで、落ち込んでっていう毎日を過ごして1カ月が経ったような気がします。

経験者採用で今回は採用されているので、もちろん求められる業務スキルは持っているべきであるし、それを期待されているのかもしれないけど、同じ業務でもやり方が全然違っていてびっくりしたり、知らないことも沢山で落ち込むことも色々あったり。

もちろん頭の奥の方では「大丈夫。時間が経つにつれてどんどん慣れていく。前の職場でもそうだったじゃない!」と声をかけてくれる自分もいるのですが、それでも吹っ切れないこのモヤモヤした気持ち。そう、ゆっくり一つ一つ直面して、乗り越えていくしかないんだなってわかっているんですけど、気持ちは上手く切り替えられません。

 

同じバックグラウンドの人がいた有難さ

前回も前々回の職場も少なからず、私と同じように移民という立場の人が一人はいました。これは今気づいたのだけど、とても大きな助けになっていたんだなと。
前回の職場の同僚は子どもの頃にスウェーデンに移民としてフィンランドからやってきて、小さい頃に移住してきて、言語の壁や、文化の壁にぶち当たって大変だったことを体験していることからか、色々と気にかけてくれました。そしてそういった話も私にしてくれて、年齢は離れているので彼女がスウェーデンに来たのは50年ほど前だったけど、それでも色々通ずるものがあったように思います。

スウェーデンで生まれ育った人では気づかないようなことに気づいてくれて、色々助けてもらいました。それはその環境に自分がなってみないと見えてこないことで、そういった声をかけてもらえた時は予想していなかったのでとても嬉しかったのを覚えています。
言わなきゃわからないと言われますが、言ってもちろん改善するようなことはあるかもしれませんし、言葉に出来る環境なら言ってみる勇気も必要ですが、自分の文化背景が違うことから感じるものは日本人の気質からとかであったりで、その文化背景を話すとなると1から話すところから始めないといけないし、違和感を話してみて改善されることが難しいことも色々あると住んでいる年数が長くなってくるほどにわかってきて、自分で勝手に文化が違うから仕方ないと対応している自分に、新しく移住してきた人の話を聞いて改めて気づいたことがありました。

自分が生まれ育った国と比べるということも年々なくなってきて、今住んでいる国、場所のやり方に表面的には対応できるようになってきたように思いますし、それでいいかと思う自分もいる反面、それでもどこか自分の芯の部分は生まれ育った日本で築かれたものだからか、心の奥の方で自分を押し込めているような、そして上手く表現できない自分にモヤモヤしている自分が今の自分なのかなと書いていて気づきました。これはうまく表現できない。
もちろん日本で働いていても家にいる自分と、会社にいる自分は違うし、誰もが多少なりとも社会の組織に属するためにその環境を受け止めてやっていると思います。それが合わなかったり苦しかったら無理せず辞めるべきだし、居続けるとしても自分が無理なことははっきり無理という場所の線引きは大事。まだ今はその線引きができるまでわかっておらず、新しい環境の海の中にポーンと投げられて、試行錯誤しながら必死で泳げるようにバチャバチャもがいているような感じです。

また海外にいるからとかだけではなくて、思い返してみると日本では新入社員だった時も転職した時も、同じ時期に就職した同期がいて、こういった新しい環境の混乱や発見をお互い情報交換したり、話し合ったり、助け合ったりしていたことも支えになっていたんだなと、改めて気づきました。日本だと新卒採用がまだ多いので同期がいたりする人が多いかもしれませんが、ここだとそういった枠で採用される人はとても少なくて、今回も一人で新しい職場に入ってきたことからそういう人が一人も周りにいないことも同じ境遇を話せる人がいないもどかしさなのかもしれません。

 

さて、数カ月後の心境はいかに!?

f:id:arcticmaricorima:20230507061905j:image

この一か月、なかなかうまく言葉に出来ないモヤモヤ感があったことを自分なりに噛み砕いてここに書くことでちょっと客観視して見直すことが出来て、自分の考えを少し整理できたように思います。
どういった状況になっているのかわかりませんが、課題を一つ一つ乗り越えつつ、少しずつ前に進みながらとりあえず私の目標は夏までまず3カ月、少しでも環境に慣れることを目標に頑張りたいなと思います。

転職してすぐにあったアフターワークのイベントは、自由参加だったものの最初から参加しないのはどうかなと覚悟を決めて参加してみたものの、元からそういった大人数のお酒が絡んでくる集まりが苦手な上に、新しい環境で色々気を使いすぎて、考えすぎてその日は気を失いそうなほど疲れが半端なかったので、3カ月後の夏ごろにはもう少しこちらのソーシャル面でもいい方向に変化が出ているといいなと密かに願いつつ。でも無理はしないと言い聞かせる。自分の心の声を聞きつつ無理しない。


同じく4月に新入社員として仕事を始めた皆さんもお疲れ様です。